サイレントウォーズ編

見たなあ〜

 今は昔、私が初めてパソコンを買ったとき(F社デスクパワー)、これでワープロ専用機を使うことはないだろうと思っていた。だが期待は裏切られた。理由はいろいろある。起動が遅い、やたらフリーズする、パソコンのOAS○Sがバカだから… しかし最大の理由はその騒音だった!
 パソコンがあんなにうるさいものだとは思っても見なかった。しかも当時は律儀にも大事なパソコン様はきちんと机の上に置き、そこで作業していたのだ。騒音源が目の前にあり、しかも薄っぺらい机の板との反響でますますうるさい。それ以来私がワープロ専用機をこよなく愛するようになったのは当然の帰結だった。

 時が移り、初めて自分でパソコンを作る事を思い立った時、もっとも心を砕いたのはCPUの性能でもビデオカードでもない。いかにパソコンを黙らせるかであった。

これは私とパソコンとの静寂なる戦い、『サイレントウォーズ』の物語である…


 第一章 〜『大包囲網』〜

 パソコン全体を防音材でくるんでしまう事にした。といっても筐体内部をだが。DIY店にいくとさまざまな防音シートが売られている。その中で私が選んだのは鉛入りの重くてごついやつ。防音だけでなく電磁波の遮断にも効果がありそうだ。幅40センチ、長さ80センチくらいに切り取り、筐体側面から底面を通り、反対側の側面にかけてすっぽり覆うようにする。マザーボードの裏側と筐体側面版の間に挟み込む形だ。最初、通電してしまうのではと心配だったが、問題なく動いている。
効果:大。これだけでかなり違う。敵将の驚く顔が目に浮かぶようだ。


 第二章 〜『水も漏らさぬ配備』〜 

 筐体の本体と側面版、前面パネルとの間に隙間がある。ここは長大な防衛ラインを貧弱な装備の同盟軍に任せざるを得ないアキレス腱だ。ここをテープを張る事で埋める。
効果:小。細かい作業の積み重ねが勝利へと繋がる。綿密な計画は我が軍の伝統だ。


 第三章 〜『各個撃破』〜

 筐体には通気をよくするための穴が開けられている。これらは排気、排熱の点からは好ましくとも、騒音の点からはなはだよろしくない。この敵の突出部に対し我が軍は予備のマウスパッド部隊でことごとく塞いでゆく。ただし後方だけは塞がずにしておいた。深追いして熱暴走にいたっては元も子もない。
効果:中。この時点で敵は全滅する部隊もでてきた。もう一押しだ。


 第四章 〜『増加装甲』〜

 筐体前面は電源スイッチやCD−ROMドライブ、FDDなどがあり必然的にユーザーと向かい合う面だ。にも関わらず吸気口がありパソコン内部の騒音がユーザーにつつぬけ。さらに本体と前面パネルの間はがらんどうになっていて騒音を反響増幅してくれる。この箇所の騒音を断ち切る事が勝利への近道だ。
 とにかく装甲を増強する。特にT−34やKV−1といった強敵と互角にやりあうためには前面装甲は最低でも80ミリは必要だ。まずは吸気口を塞ぎ、電磁波を遮断する意味でも先ほどの鉛入り防音シートをとにかく詰め込む。使用してない5インチベイなども徹底的に塞ぐ。
 パソコンショップには防音材としてグラスウールという、からまった釣り糸みたいなものが売られてるが結構高い。グラスウールごときに防音効果があるならば本物のウールならもっと静かになるんじゃないかと試しに毛糸くずをぶち込んでみたらこれが大当たり。うそ! と思うほど静かになった。
効果:大。パンツァーファウスト避けのシュルツェンやツィメリットコーテングを併用すればなおよし。


 第五章 〜『おとり作戦』〜

 パソコンを使うときには音楽やテレビを聞きながら。多少の騒音なんか気にならないぞ。敵を欺くにはまず味方からだ。


 第六章 〜『戦線離脱』〜

 パソコンをできるだけ自分から離して置く。敵は莫大な兵員と無尽蔵な資源を有している。戦いをさけるのが一番だ。


 以上のような死力を尽くした戦いの結果、我が愛機の騒音は激減した。部屋のエアコンもしくは扇風機と変わらないレベルまで静かになった。しかし夜更けにインターネットなどしているとこれでもまだうるさいと感じる事もある。最終的には電源をとっかえるしかないのかもしれない。私のサイレントウォーズは未だ終わらないのだ。

意味のない絵

(なんだかとりとめのないページだなあ)


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