−ひきかえせぬ泥沼− 
ついにアンプまで自作なのか!?
 

第一章

 事の発端はこれだ。

 あきばお〜○号店で売ってた。(ジャンク新品。ペアで2500円くらい)

 私はスピーカーというものに目がない。
 そして貧乏人ゆえブランドにも弱い。
 そんな私の目に、さん然と輝く『marantz』の金文字はあまりに魅惑的だった。
 憧れのマランツのスピーカーが2500円!
 そして裏にはきっちりと「Made in Japan」の記述が。この時点で理性リタイア。
 どうやら本来サラウンドスピーカーなのをバラ売りしてるみたいだが、そんなの気にしない。
「これだからアキバ通いはやめられんわ!」 

 家に帰るやいそいそと梱包を開く。ズシリと重い本体が高い音質を期待させる。
 しかしケーブルがいただけない。細くてたよりない。接続端子も安物。しかも直出し。
 まあ、それはともかく、私は別のことで唖然となった。
「ア、アンプが…」
 アンプが内臓されてない。よく考えたらサラウンドスピーカーなのであたりまえだが。
 要するにそのままではパソコンにつなげない。
 わけありのジャンク品とは、つまり、そういうわけだったのね。

 しおしお〜(ヘコんだ音)

 ヘコんでいても仕方ない。2500円ぶん、元をとらねば。
 うちのミニコンポにつなげる事にする。たしかリアスピーカー用の端子が空いてたはずだ。
 『4チャンネル』ではなく、あくまでも『2チャンネル』のリアスピーカーというのがなさけないが。
 ピンプラグとピンジャックなので物理的には差さる。差してみた。
 鳴らない。
 インピーダンス違ってた。

 へなへな〜

 ぐぞ〜、あきばお〜め。いや、私はめげぬ、あきらめぬぞ!

第二章

 要はアンプを調達すればいいんだろ?

 「天使と悪魔」


 これも以前アキバで買ったスピーカー。ペアで500円(!)
 だが音質的にはつらいものがあった。鳴ればいいというならともかく、私はCDもパソコンで聴くような輩なので。
 こいつにはアンプが内蔵されている。よし。

悪魔の心臓


 アンプ摘出を敢行。残りは捨てた。
 天使を捨てたりしたら地獄に行きそうだが悪魔も一緒に捨てたのでプラマイゼロである。
 …しかしまあ、電子回路のことは門外漢だが、見るからに貧弱、貧弱ぅ〜っ。音質には期待できそうにない。
 まあスピーカーが代わったぶんだけ、多少マシになるだろう。
 とにかくつないでみた。片方は端子がないので輪ゴムと洗濯バサミで留めた。


とりあえずこんなかんじ

 そして、ようやくmarantzは鳴った。

 …いい。
 めっちゃくちゃ、いい!
 スピーカーで音は変わるものだと、きいてはいたけど、これほど圧倒的とは!?
 だって500円で投げ売りされてたスピーカーの内蔵アンプでだよ。ウソでしょ!?
 すごくクリアーな音だ。これを聴いたあとだとミニコンポの音が妙にこもって聞こえる。
 なんか、まだ信じられない気持ちだ。

第三章

 この時点で完全に元はとった。ありがとうあきばお〜。
 聞き慣れたはずの音楽を改めて聴く楽しみが増えた。
 ところで私はアニソンとクラシックしか聴かないのだが、そうなると「このスピーカーとアンプでクラシック鑑賞を」などと欲がでてしまった。しかし現状のままではむろん厳しい。
 音がクリアーなぶん高音がしつこく耳障りだ。そして低音は明らかに不足。見かけのがっしりしたガタイと実際の音のイメージが逆なのだ。
 アンプが原因だという推測はつく。でも私はとことんセコいうえにDNAがDIYしてるので、まずはこのアンプでもう少し工夫をしてみたい。コンデンサをかえると低音の迫力が増すとか、やりすぎるとこもった音になるとか、いろいろあるらしいのだが、無知なド素人が手を出しても結果は目に見えてるので、本体はいじらず小技で攻めてみた。

・ACアダプタ交換
 電源の質はアンプの音質に大きく影響するという。
 このアンプ(というかスピーカー)付属のACアダプターは、やたら軽い。ひょっとして水に浮くのではといいたくなるくらいだ。オーディオ機器というのは「いいものは重い、軽いのはダメダメ」と相場が決まっているので、あまってたUSBハブ用ACアダプターにとっかえた。電圧6Vのアダプターを定格5Vのアンプに使うのはちょっと気の毒だがこれもお国のためだ
 結果… 正常動作。ちょっと音がよくなった気がする(きっと気のせい)

・電池駆動化
 アダプターをとっかえてる時点である事に気づいた。
こいつ、電池でも動くんじゃないの?」 
 うちのデジカメには単3のニッケル水素電池を4本使ってる。で、充電池にはメモリ効果というのがあってきっちり最後までつかいきってやらないと性能が落ちていく。うちのデジカメは電気を食べ残ししてしまうので、なにかしら電気を使い切る装置がほしかった。要するに放電器がほしかった
 電池の電圧は1.2V×4=でだいたい5V。文句なしだ。こいつは放電器として使える!
 というわけでこのアンプは電池の放電器として急遽改造を施された。

電池ホルダー(カバー付) … 150円
ついでにピンプラグ×2  … 150円(アキバ特価)


 結果… 正常動作。あとで知ったのだが、アンプの音質を極限まで追求すると電池駆動にたどり着くらしい。私のアンプ改造は初心者から一気に玄人の域にまで達した!? そういえば音もさらにクリアになった気がする(たぶん気のせい)。
 でも電力が足りないと却って音は悪くなると思うので、そんな単純な問題ではないと思うが。それに放電器としての性能は疑問。デジカメの食べ残しの電気で3、4日は平気で鳴り続けるのだから。究極に地球に優しいスピーカーにはなったけど。

・今後の課題
 まだまだやれることはある。気になってるのがスピーカーケーブル。とにかく長い。こないだ大雑把に測ったら地球7周半ほどあった。こんなに長いと外部の雑音を拾ってしまうのではと心配だが、面倒なのでそのままにしてある。あと、入力ケーブルも太くしたほうがいいかも。それもやってしまったらいよいよアンプ本体改造か!? それよりいっそ真空管アンプが欲しくなってきたぞ、とmarantzスピーカー購入をきっかけに奈落のオーディオ道にはまりそうな今日このごろだった。
 そこまでやると今度はパソコン本体の騒音が気になるところ。今だって冷蔵庫程度の音しか出してないのだが。私はなによりもパソコン大好き人間なのでパソコンを使ったオーディオシステム、という一線は譲れないのだ。それに騒音、音質さえクリアできればこんな楽しいものはないよ。サラウンドもエフェクトもデジタルで思いのままだし。今もこのスピーカーのおかげで期せずして4チャンネルサラウンドで『コメットさん☆』DVDをこうして楽しむことができる。『コメットさん☆』サイコー!
 (まだまだ続く?)

 …すみません。『アンプ自作』というのはまったくの

でっちあげでした
バラしただけでした


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